ジョン・ジェームズ・オーデュボン、アメリカの鳥類研究家で画家。
北米に生存する野鳥を全て描くという、途方も無い思いが形になったのが1827年から刊行された「アメリカの鳥類」でした。72✗100cmという巨大な版に実物大の野鳥が生き生きと描かれているのが特徴です。

全頁きちんと揃った完全なものは120部しか存在せず(日本では明星大学が所蔵しているとか)、ものすごい貴重で高価なものでもちろん実物を見ることはできない中、最近発売されたのがこの本 「オーデュボンの鳥」。厳選された150種類の鳥がコンパクトな一冊にまとまっていて、ずっと見てみたかったオーデュボンの鳥が手軽に眺められる。。印刷がとてもきれいで、色彩豊かに描かれた鳥たちの美しいこと。

オーデュボンを初めて知ったのは、伊坂幸太郎のデビュー作「オーデュボンの祈り」でした。しゃべる案山子(比喩ではなく本当にしゃべる)が人間の愚かさについて語る時に、例えとして挙げていたのが絶滅したリョコウバトでした。リョコウバトと同じように既に絶滅した種や危惧種も鮮やかに描かれています。

上の画像の右頁にいるのがリョコウバト。つがいで描かれてるのが切ない。。